遺言書は相続手続きがスムーズになるなど機能面が強く押し出された結果、遺言者(作成者)より関係者(推定相続人)のためのものというイメージが強くなっていますが、本来的には遺言者のためのあるものです。

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漫画、遺言書はだれのもので誰の為に書くのか

漫画、遺言書はだれのもので誰の為に書くのか


この記事は遺言書は誰のものであるかについて。
あくまでの弊所行政書士の意見であり異論は認めます。
この記事にテーマを与えるとすると、遺言書、機能を超えた「遺言者」の最後のメッセージとその重みになります。



上記のマンガで言いたい事はまとめたつもりです。
ここからは漫画の内容を掘り下げたものになります。
ご興味のある方は読み進めて頂けると嬉しいです。


機能論が強調される遺言書の現実について

機能論が強調される遺言書の現実について


遺言書は言うまでもなく法律文書です。
民法で厳格に要件が定められております。
具体的には民法第967条~第985条に規定がございます。
遺言書の様式や効果については民法でガチガチに定められております。


ネットや専門家の情報を見ると、
遺言書作成のメリットとして、以下のような機能面が強調されがちです。


  • 遺産分割協議が不要になり相続手続きがスムーズになる
  • 特定の人に財産を残し、残された人の生活を守ることができる
  • 相続人間のケンカなど相続トラブルを防ぐ
  • 相続税などの生前対策の一環


これらは遺言書の重要なメリットであり、作成する大きな動機となります。
(私達も遺言書を勧めるうえで上記内容をお伝えしております。)


関連記事:行政書士が遺言書作成を勧める理由


しかし、これらのメリットが強調されるあまり…
遺言書は遺言者(執筆者)のためというより、残される相続人のためにあるものという風潮がある様に思います。


実際に親に遺言書を書いてもらう方法という本も出版されています。
またネットやYouTubeにも同じような内容のコンテンツが溢れております。
最近だとAIに質問すれば、書いてもらう方法が吐き出されてきます。


個人的には、この様な考えは少々不健全だと思っております。
私は遺言書の在り方や考え方をし見直す必要があるのではと、常々に思いながら仕事をしております。
業務としては遺言書が有る方が良いと思ってしまいます。
矛盾していますね…


遺言者(執筆者)本人のものであるが大前提

遺言書は本人のもの


私たちは、遺言書は突き詰めて言えば、「遺言者(執筆者)本人のもの」だと考えます。
相続人が自分の利益のために書かせるのは少し違うような気もします。
(実際の所は、本人の意思より相続人の思惑が強く出る部分がありますが)
遺言書は、遺言者が自ら築き上げてきた大切な財産について、


  • 誰に託すのか
  • どのような形で残すのか
  • 託したくない人は誰か


上記の内容を自分の意思を明確に書き記し、その実行を求める法律文書です。
遺言書には相続手続きを実行するために様々な効力を持たされております。


例えば厳格な要件が担保する本人の意思の確実な履行、遺言書が単なる手紙ではなく法律文書である理由は、遺言者(執筆者)の意思を確実に履行させるためです。


遺言者が亡くなった後、その意思が捻じ曲げられたり、無視されたりしないよう、民法によって厳格な要件(様式)が定められています。
自筆証書遺言であれば全文自書、署名、押印、日付が必要ですし、公正証書遺言であれば証人2名以上の立ち会いと公証人の関与が必要です。
これらの厳格なルールは手続きの簡略化のためではなく、この遺言書が本人の最終意思であると証明し、その確実な実現を担保するために存在しているのです。


遺言書は故人の最終意思を伝える大切なものです。
他者が意思をゆがめることは許されるものではありません。
そのため遺言書を隠したり、捨てたり、改ざんした時は重いペナルティが科されます。


関連記事:遺言書を隠すと相続権を失う


また遺言書は何度でも書き直しが可能です。
一度作ったものであっても、家族関係や財産、考えが変わった時は見直しのチャンスです。


関連記事:遺言書は何度でも書き直しできる


遺言は相続のコントロールであり最後のメッセージ

相続が始まるとき被相続人(遺言者)は、その後の手続きや残された家族の行いを見届けることができません。
遺言書を残す行為は、言わば生前のうちに自分の財産の行方をある程度コントロールし、また残される家族への影響を最小限に抑えるための唯一にして最大の手段です


  • 自分の財産が原因で、家族が仲違いするのは見たくない
  • 残された人が争うことなく、平穏に暮らしてほしい


遺言書は、この家族の平和への願いを具現化するものであり、遺言者の人生観、家族への想いが詰まった最後のメッセージなのです。
機能面だけでなく、このメッセージとしての側面にこそ、遺言書の本質的な価値があると言えるでしょう。


遺言書の様式だけでは想いは伝わらない

行政書士の遺言書サポート


私たち行政書士は、遺言書作成のお手伝いをします。
法律文書として有効な様式を備えた遺言書を作成することはできます。しかし、本当に難しいのは、本人の真の意思が反映された遺言を作ることです。


遺言書を有効なものとするためには、民法の定める形式を満たすだけでなく、財産の具体的な特定方法や、法的に有効な表現を使うための専門的な知識や経験が必要となります。


専門知識が必要となる有効な遺言のポイント

有効な遺言を作成する上で、知識や経験が求められる具体例は多岐にわたります。


相続人以外への財産の託し方

法定相続人ではない第三者(内縁の妻、お世話になった友人、団体など)に財産を託す場合は、「相続させる」ではなく「遺贈する」という形で書き記します。
この遺贈にも包括遺贈や特定遺贈といった種類があり、それぞれ手続きや責任の範囲が異なります。
また税金や各種費用についても微妙に変化します。


また第三者に財産を遺贈する場合、団体によっては現金のみ受け付けるというケースもあります。
不動産を遺贈するとしていた場合、受取拒否、または現金化してからの引き渡しになるケースもあります。
遺贈する内容によっては余分な仕事が増える可能性がございます。


遺言執行者の指定

遺言の内容をスムーズに実現するため、手続きを担う「遺言執行者」を指定します。
この執行者を誰にするか、どのような権限を与えるかを明確にすることが、遺言の効力発揮において非常に重要です。
(実際の所、相続人でも執行は可能ですが、執行者が居た方がスムーズに進みます。)


例えば被相続人(亡くなった人)が貸金庫を持っていたとします。
遺言書に貸金庫の開扉の権限が書かれていたとしても、相続人全員の立ち合いが必要になるケースも。
ここで遺言執行者がいた場合、執行者単独で貸金庫の中身を確認することが出来ます。
遺言書に貸金庫を開ける権限が書かれていることが前提になりますが。


財産の正確な特定

財産の書き方や特定の仕方が曖昧だと、執行の段階でトラブルの原因になります。
遺言書作成では文案作成の前に財産調査が必要になるケースが多いです。


関連記事:相続の財産調査について


不動産であれば正確な地番や家屋番号、預貯金であれば口座の内容が特定できる記載が必要です。
不動産の中には、登記がない建物(未登記家屋)などが有る場合など、登記簿だけで判断できないケースもあります。
(銀行口座は特定が可能なら、口座番号までは不要なケースもあります。)


関連記事:自筆証書遺言で不動産の特定方法


また遺言書に書かれていない財産が有る場合、それの取り扱いに言及が無ければ、遺産分割協議が必要になるなど面倒な部分があります。
(遺産分割協議を経ずに手続きできるのが遺言書のメリットだけど)


関連記事:遺産分割協議についてマンガで解説


遺産の分け方の多様な形

単に財産を割合で分けるだけでなく、特定の不動産を特定の相続人に代償分割で引き継がせる方法、あるいは遺言の内容を実行するための負担付遺贈など、遺産分割には様々な手法があり、遺言者の希望を最大限反映させるためには、これらの知識が不可欠です。


また分割方法で相続人にかかる税金(所得税の譲渡所得や社会保険料など)のコスト負担割合が変わってきます。
ケースによっては、著しく不平等な遺産分割になってしまうケースも普通にあります。


例えば不動産の時価で等分する形の遺言があったとします。
特定の相続人に名義を移したあとに売却して、売却金額を等分するとします。
不動産売却にかかる費用を差し引いた金額を等分するとした場合、一見は平等な分配になります。
しかしながら名義を移した人には、不動産売却に関する譲渡所得や見た目の所得が増えたことにより来年の社会保険料が増加します。
この辺りの費用も考慮が必要になって参ります。


知らなければ、想いは遺言書に表現できない

様式だけ分かっていても、これらの有効な遺言の実現に必要な知識がなければ、本当に自分の深い想いを文書に表現することは困難です。


行政書士などの専門家は、単に形式を整えるだけでなく、遺言者との対話を通じてその真意を汲み取り、それを法律的に確実で有効な文書に翻訳する役割を担っています。


まとめ、遺言書作成は人生の総決算

遺言書作成は、相続人への配慮であると同時に、自分の人生を振り返り、築き上げた財産、そして家族への想いを整理するという、遺言者本人のための重要なプロセスです。


機能性ばかりに目が行きがちな現代ですが、遺言書が持つ遺言者の最後のメッセージとしての重みを再認識することが、相続トラブルを真に防ぎ、遺言書が果たすべき役割を最大化する鍵となります。


遺言書は、あなたのものです。
遺言書には機能面や手続きの簡素化といったメリットを享受する相続人のためという側面も確かにありますが、その根幹は人生を締めくくるにあたり、自らの意思を未来に託し家族の平和を願う遺言者本人のものであると、私は確信しています。


あなたの「最後のメッセージ」を確かな形にしませんか?
あなたの想いを、確実に未来へ繋ぐためのサポートを、私たちは提供いたします。


以上が遺言書は誰のものかについてでした。
ここまでお読みいただきありがとうございました。

この記事を書いた人


行政書士やまだ事務所 所長

行政書士 山田 和宏


日本行政書士会連合会 13262553号

大阪府行政書士会 6665号

申請取次行政書士(大阪出入国在留管理局長承認)

大阪府行政書士会 国際研究会会員

大阪府行政書士会 法人研究会会員

大阪府行政書士会 本会相談員(身分系業務)

大阪府行政書士会 旭東支部 無料相談員(城東区役所担当)


【大阪府行政書士会より表彰】



【ご依頼者さまから頂いたお手紙】


お客様からのお手紙

【適格請求書発行事業者】

インボイス登録済

番号:T1810496599865


【専門分野】

相続手続き(相続人調査、相続財産調査、遺産分割協議書、各種名義変更)

終活支援(遺言書作成、任意後見制度など)

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年間相談件数は、500件を超える。


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