自筆証書遺言を書き間違えた時の修正方法をご紹介します。訂正方法は民法で厳格に定められており、様式に従った方法以外で行うと様式不備で無効になる可能性があります。この記事では修正方法を図解で分かり易く解説します。

無料相談の受付はこちら

お電話での受付(平日朝9時から夕方18時まで)

06-6167-5528

お問い合わせフォーム

上記アイコンをクリックすると、お問い合わせフォームに飛びます。

自筆証書遺言の訂正は民法で定められている

遺言書の訂正方法について

 

この記事は自筆証書遺言の訂正方法について図解を用いて解説します。

 

 

自筆証書遺言は遺言者(作成者)本人がボールペンなど自筆で作成が必須です。
遺言書は意外とボリュームのある文書で、書き間違いが発生するものです。
書き間違いを気にせずに完成させると、後に相続人が苦労することになる可能性が高いです。
また遺言者が望んだ結果にならないケースもあります。

 

関連記事:遺言書の書き間違いで無効リスク

 

なので遺言書は書き間違いや誤字脱字はNGです。
必ず訂正が必要になります。

 

遺言書の訂正ルール

遺言書の訂正ルール

 

遺言書の修正には民法上でやり方が定められています。
民法968条の3に条文があります。

 

(自筆証書遺言)
3 自筆証書(前項の目録を含む。)中の加除その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じない。
引用:E-GOV法令検索民法

 

遺言書の訂正方法は上記の通りです。
条文だけ読んでもピンとこないと思います。
なので軽く解説いたします。

 

「遺言者がその場所を指示しこれを変更した旨を付記して特にこれに署名」
この部分は遺言書の空白部分に、訂正箇所と訂正内容を書いて遺言者が署名します。
例:上記8行目、5文字削除、山田和宏
この様な感じで記載します。

 

次に「その変更の場所に印を押さなければ」の部分について。
訂正(追加、削除、修正)した部分の後に遺言者の印鑑を押印します。

 

ここで使う印鑑の種類ですが。
認め印とかでも様式不備にはなりませんが…
可能なら実印と印鑑証明のセットをお勧めします。
あと署名欄に押印した印鑑と同じものを使用することが重要です。

 

関連記事:遺言書で使用する印鑑の種類

 

駄目な遺言書の訂正方法

遺言書の訂正は民法の規定通りに行う必要があります。
その通りに修正しないと効力を発揮しません。
最悪は様式不備で無効になるリスクや後に遺産争いの原因にもなり兼ねません。

 

例えば以下の様な訂正方法はNGです。

 

  • 修正液や修正テープを使用
  • 余白に修正箇所を書かない
  • ボールペンでグシャグシャと塗りつぶす
  • 修正箇所に印鑑を押さない
  • シャチハタで修正
  • その他

 

必ず決まったやり方で修正を行いましょう。

 

遺言書の訂正例(文字削除と文字追加)

遺言書の訂正例

 

まずは遺言書の文言を訂正した例を紹介します。
上記の画像では、預金口座の番号を書き直した遺言書になります。
文書の訂正は、文字削除と文字追加を行います。

 

具体的な訂正は以下の様になります。

 

  1. 間違えた箇所に線を引く
  2. 近くに正しい文言を記入
  3. 修正した文言の横に印鑑
  4. 空白部分に修正内容と遺言者の署名

 

まずは誤った口座番号部分に線を引きます。
線は二重線にします。

 

下部に正確な口座番号を記入して横に印鑑を押します。
遺言書の修正には訂正印(修正用の小さいハンコ)は使用しません。
署名欄で使った印鑑を使いましょう。

 

さらに空白部分に、訂正箇所(4行目)、訂正内容(8文字削除、8文字追加)、署名を書きます。

 

遺言書の訂正(文字追加)

遺言書の訂正(文字追加)

 

次は遺言書で文字追加の訂正例になります。
説明で上記の重複する部分は省略いたします。

 

  1. 文字追加部分に、文字追加記号を記入
  2. 追加文字を記入して印鑑
  3. 空白部分に、追加箇所、追加文字数、署名

 

遺言書の追加方法は上記の方法で行います。

 

遺言書は訂正よりも全部書き直しがベター

遺言書は訂正よりも全部書き直しがベター

 

遺言書の訂正方法は上記の通りになります。
弊所としては、自筆証書遺言を書き間違えた場合、訂正するよりも破棄して一から書き直しをお勧めします。
理由は以下の通りです。

 

  • 遺言書の訂正は見栄えが良くない事。
  • 後々で修正箇所が原因でトラブルになるケース。
  • 修正方法が不適切で遺言書の様式不備リスク。

 

遺言書は自分が居なくなった後、残された人が遺産分割で揉めず相続をスムーズに行うためのものです。
訂正箇所があることで、様式不備や想定外の揉め事になる可能性があります。
何より見栄えが悪くなります。

 

その様なリスクがあるなら、書き間違えた場合は一旦破棄して新しく作り直すのが吉です。
遺言書の後半で間違えた時は、面倒だなと考えるかもですが…
面倒かもですが、万が一の事を考えて最初から書き直しのが良いと思います。

 

以上が遺言書の訂正方法についてでした。
ここまでお読みいただきありがとうございました

この記事を書いた人

 

行政書士やまだ事務所 所長

行政書士 山田 和宏

 

日本行政書士会連合会 13262553号

大阪府行政書士会 6665号

申請取次行政書士(大阪出入国在留管理局長承認)

大阪府行政書士会 国際研究会会員

大阪府行政書士会 法人研究会会員

大阪府行政書士会 本会相談員(身分系業務)

大阪府行政書士会 旭東支部 無料相談員(城東区役所担当)

 

【適格請求書発行事業者】

インボイス登録済

番号:T1810496599865

 

【専門分野】

相続手続き(相続人調査、相続財産調査、遺産分割協議書、各種名義変更)

終活支援(遺言書作成、任意後見制度など)

国際結婚や永住許可など身分系在留資格のサポート

年間相談件数は、500件を超える。

 

詳しいプロフィールはこちら

 

 

【プライバシーポリシーと免責事項】

行政書士やまだ事務所の個人情報の取り扱いとサイト記事に関する免責事項について

 

プライバシーポリシーと免責事項

 

無料相談のご予約

永住ビザ申請に関する問い合わせ電話

 

06-6167-5528

 

 

お問い合わせフォームは24時間年中無休で受付中!

 

お問い合わせフォームはこちら

 

【運営サイト】

 

相続手続き・終活支援のサイト

 

永住許可申請サポート

 

配偶者ビザ申請サポート

 

経営管理ビザ申請サポート

 

建設業許可申請代行

 

公式サイト