
この記事は相続完了後に遺言書が見つかった場合について。
基本的な対応方法は上記の漫画でご説明しております。
ここからはマンガに書かれた内容を掘り下げて参ります。
遺言書がない相続手続きは大変です。
相続人調査から始まり、財産調査、遺産分割協議(話し合い)、遺産の名義変更、相続税の申告(税理士)といくつもの工程経る必要があります。
場合によっては何年も掛るケースも。
(経験者は相続は大変だと言います。)
相続手続きの流れは別コンテンツで詳しく解説しております。
ご興味のある方はご覧くださいませ。
話を戻します。
大変な相続手続きが終わって、一安心と思いきや…
被相続人(故人)の家を片づけてた時に、遺言書と書かれた封筒が…!?
相続人や専門家からすると、血の気を引くお話です。
(血の気が引くときは頭から寒気が下りて行きます)
正直なところ、見なかったことにしたいですが…
(気持ちは分かりますが、相続の欠格事由に該当します)
そう言う訳にも行きません、相続が終わった後に見つかった遺言書は適切な処理が必要になります。
参考までに遺言書を破棄、隠した場合のペナルティについて書かれた民法の条文をご紹介します。
遺言書を捨てたり隠した場合は、相続人の権利を失いますので、ご注意ください。
(相続人の欠格事由)
第八百九十一条 次に掲げる者は、相続人となることができない。
五 相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者
引用:E-GOV法令検索の民法
遺言書の隠匿については、別記事で詳しく解説しております。
ご興味のある方は、こちらもご覧くださいませ。

相続完了後に遺言書が出てきた場合ですが、見なかったことには出来ません。
(遺言書を故意に破棄した場合は、相続で欠格事由に該当して相続権を喪失します)
相続の大原則は、遺言書が最優先です。
遺言書は作成者の最後の意思が書かれた書面で、名義変更が適切に完了するまでは故人の財産となります。
遺産分割協議中(話し合い)なら、話し合いを中断。
名義変更まで終わっている場合は、相続のやり直しが基本になります。
例外として相続人全員が承諾した場合は、遺言書と異なる分割が可能にります。
また遺言書には有効期限も時効も存在しません。
何十年前のものであろうとも有効な書面であれば、遺言書としての効力を発揮します。

相続が終わってから見つかった遺言書ですが。
適切な対応が必要になります。
具体的には以下の手順を踏んで行きます。
概ね5段階の手順を踏んで進めて行きます。
最初に行うことは、遺言書を失くさない様に保管します。
次に遺言書が出て来たことを相続人に報告します。
連絡方法は電話でもメールでもLINEでも手段は問いません。
疎遠な方の場合は、配達記録が付く特定記録郵便などを使う場合もあります。
ポイントは法定相続人全員に報告することです。
1人でも欠けたら先に進みませんので。
次に行うことは遺言書が法的に有効なものかを調べることです。
後で見つかった遺言書は、100%自筆証書遺言になります。
公正証書遺言や法務局保管のものだと要件不備の心配は有りませんが。
(この二つは相続で真っ先に検索をするので、後から出てくることはない)
自筆証書遺言の最低限の要件は以下の通りです。
まずはこれらを確認してゆきます。
その後で銀行口座の番号や不動産の特定などができるかも確認しましょう。
(この部分がアバウトで特定できないケースもそれなりに…)
上記の確認で様式不備の場合は、遺言書は無効で使えません。
この場合は故人のお手紙という扱いになり、関係者に報告して終了です。
(故人の最後の手紙なので大事になさってください。)
遺言書の要件チェックで有効と判断できた時は次の工程へ進みます。
自筆証書遺言は家庭裁判所で検認を受ける必要があります。
検認とは家庭裁判所で遺言書を確認して様式が問題ないことを証明する手続きです。
相続人代表者が家裁に必要書類を用意して申し立てを行います。
申し立て後、出頭して遺言書の中身を裁判官が確認して、問題なければ検認のハンコを押して貰えます。
検認終了後に遺言書として活用できます。

実際の所は検認の前から話し合いは始まっていると思いますが。
原則は遺言書優先で相続手続きのやり直しになります。
相続人全員の承諾があれば遺言書と異なる相続も可能です。
(ただし第3者に遺贈する旨が書かれていた時は遺贈者も話し合いに参加)
どの様に進めるかは話し合いに結果次第になりますが。
メリットデメリットを一覧にすると以下の様になります。
遺言書通りにやり直す
現状を維持する
どちらの手続きを行うにせよ、遺産分割協議書の再作成が必須になります。
あとで言った言わないの水掛け論になることを防ぐため。
遺言書の通りに進める、現状を維持する、折衷案を取る。
どの方法を採用するにせよ注意点がございます。
遺言書に第3者、公益団体などに寄付、遺贈するなどの遺言書が有る場合。
現状維持案は難しくなります。
理由は相続に権利を持つ人が増えるからです。
次に不動産などの行き先が遺言書と異なる場合。
相続人が既に売却していて現物が存在しない場合もあります。
多くの場合で不動産と同等の金銭で渡すことになります。
揉めそうだと感じた時は早い段階で弁護士に相談。
相続が終わった後で遺言書が出てきた時、内容次第では争族問題に発展する可能性がございます。
(所謂、寝た子を起こすと言うヤツです)
最初から暗雲が漂いそうな予感がしたときは、自分達だけで解決しようとせずに弁護士先生にご相談をお勧めします。
弊所にご相談頂いた場合、提携の法律事務所にお繋ぎいたします。
後になって遺言書が出てきた時、色々大変になりますが、
一つ一つ着実にクリアして参りましょう。
弊所もお手伝いできることがございましたら、喜んでご協力致します。
以上が相続完了後に遺言書が見つかった時です。
ここまでお読みいただきありがとうございました。

行政書士やまだ事務所 所長
行政書士 山田 和宏
日本行政書士会連合会 13262553号
大阪府行政書士会 6665号
申請取次行政書士(大阪出入国在留管理局長承認)
大阪府行政書士会 国際研究会会員
大阪府行政書士会 法人研究会会員
大阪府行政書士会 本会相談員(身分系業務)
大阪府行政書士会 旭東支部 無料相談員(城東区役所担当)
【大阪府行政書士会より表彰】

【ご依頼者さまから頂いたお手紙】

【適格請求書発行事業者】
インボイス登録済
番号:T1810496599865
【専門分野】
相続手続き(相続人調査、相続財産調査、遺産分割協議書、各種名義変更)
終活支援(遺言書作成、任意後見制度など)
国際結婚や永住許可など身分系在留資格のサポート
年間相談件数は、500件を超える。
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