遺産分割協議にて不平等で納得できない遺産分割案が出されることは少なくないです。この様な場合、すぐに結論を出さずによく考える必要があります。大事なのは感情的にならず冷静な態度です。

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不公平な遺産分割案を提案された

不公平な遺産分割案を提案された

 

この記事は不平等な遺産分割案が出た時について。
相続人全員が完全に納得できる相続は無いと私は思っています。
誰しも何らかの不満を抱くのではないでしょうか。
何をもって公平、平等とするのかも意見が大きく分かれます。
自分では不公平と思っていても、他者から見ると違った意見になることも…

 

 

遺産分割協議は相続人同士の利害が絡むものです。
相続人同士、仲が良かったとしても…
お金に関しては話は別みたいな事はよくあります。

 

特に被相続人(故人)が相続人同士の人間関係の要だった場合。
意見をまとめる人が居なくなることで、色々なことが出てきます。
遺産分割協議は相続人全員での合意が必要です。

 

関連記事:遺産分割協議をマンガで解説

 

本当に相続は面倒なものです。

 

漫画、不平等な遺産分割案への対応方法

漫画、不平等な遺産分割案への対応方法

 

納得できない遺産分割案への対応方法を漫画でまとめました。
この記事で言いたいことは纏めました。
残りの部分はコマの中身を掘り下げたものになります。

 

対応方法としては以下のものがあります。

 

  1. まずは冷静になろう
  2. 何故そうなったのか問題点の把握と分籍
  3. それに対する対応方法を考える
  4. 専門家のアドバイスを受ける
  5. 話し合ってもダメなら調停など

 

どれも言われてみれば、そうだなと思うものばかりです。
しかしながら簡単に行かない物です。
家族間、兄弟姉妹など長年の積み重ねたもの。
親族間ゆえの遠慮の無さなど。

 

この記事で一番言いたいことは。
感情的にならずに冷静になろう。
これだけです。

 

一番良いのは親族間の話し合いで、落としどころを見つけること。
ちなみに調停など相続の揉め事や交渉は弁護士が専門です。

 

冷静になって問題点の分析

不公平な相続、まずは冷静になろう

 

何度も申し上げていますが…
まずは感情的にならず、冷静に状況を分析します。
提示された条件をよく読んで、どの部分に不公平で納得がいかないのか?

 

  • 他の相続人が不動産を相続すること。
  • 不動産の価格が大きすぎて、預貯金だけだと不公平になる。
  • 自分たちは故人の面倒を見てきた。
  • 兄弟は私立の医学部に行かせて貰った。
  • 独立する時に相当以上の援助を受けた。

 

不平等と感じる部分は色々あると思います。
逆に他の相続人が貴方の取り分に不満を抱いているかも知れません。

 

納得がいかない部分や問題点を頭で考えるだけでなく…
紙に書き出してみると良いでしょう。
PCより紙に書くことで問題がハッキリしてきます。

 

その問題が話し合いで解決できるものか?
それとも第3者を挟まないと難しいものか?
時間が許す限り色々と考えてみましょう。

 

ここで作成した紙を清書したものは、遺産分割協議の話し合いの資料としても使えます。
できるなら他の相続人の立場からみた問題点も出しておくと良いかと思います。

 

法的な相続分と権利を確認する

法的な相続分と権利を確認する

 

民法に相続人の資格や相続分、権利と義務が書かれています。
問題点の把握と同時に、自分たちの相続分や権利があるのかを確認します。
遺産分割は遺言書と話し合いが優先され、話し合いで解決しない時は法律で定められた相続分を相続する形になります。

 

被相続人(故人)が遺言書を遺している時。
遺産分割協議(話し合い)が無くても各種遺産の名義変更が可能です。
揉めそうな場合は、遺言書の有難さが良く分かります。
特定の人に多めに遺産を渡す場合は必須です。

 

遺言書でも遺留分まで無視することは出来ないです。
遺留分とは相続人が最低限認められた相続分になります。
法定相続分の半分が認められています。
不公平な遺言書が出た場合、自分に遺留分があるのか?
遺留分を下回る金額かを確認します。

 

注意点は第3順位の相続。
被相続人(故人)の兄弟姉妹は遺留分がありません。
遺留分があるのは、故人の配偶者、子供(孫)、両親、祖父母になります。
兄弟姉妹や甥姪にはありません。

 

また故人(被相続人)に対する特別な貢献(長年の介護や事業を手伝った)がある場合。
寄与分を請求することができます。
こちらは他の相続人との話し合いで決める形になります。
また寄与分を請求できる期間が意外と短いので注意が必要です。

 

専門家に相続のアドバイスを求める

専門家に相続のアドバイスを求める

 

相続における自分の立ち位置や権利・義務が良く分からない。
どの様な方法があるのか分からない場合…
専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。
相続の専門家は多種多様で専門分野が異なります。

 

  • 行政書士(書類作成、相続人・財産の調査、相続問題の道案内)
  • 税理士(相続税)
  • 司法書士(不動産の名義変更、財産放棄など家庭裁判所への書類提出)
  • 弁護士(相続で揉めている、調停や訴訟を前提に動く)
  • 民間の専門家(相続問題のコーディネート)

 

相続の揉め事になると、弁護士の出番が多いのかと思います。
知り合いに弁護士が居ないなどの場合は、別の専門家に相談でも良いかと思います。
問題点から適切な専門家に繋いで貰えると思います。
弊所でも相続の窓口となって各種専門家にお繋ぎいたします。

 

知り合いが居ない。
ネットで探すのも不安がある…
その様な場合は、市役所などが開催する無料相談会に参加するのも手です。
無料相談会で解決するかは分かりませんが…
自分が進む方向性くらいは教えてもらえます。

 

例えば私が参加している城東区役所でも2か月に1回の頻度で相談会をしております。

 

https://www.city.osaka.lg.jp/joto/page/0000260280.html

 

インターネットで申し込みも可能です。
同じような相談会が各所にあります。
他にも他士業(弁護士や司法書士)なども同じような相談会があります。
法テラスもあります。

 

最後の手段は調停

相続人同士の話し合い(遺産分割協議)では解決しない。
この様な場合は、権威ある第3者を間に入れての話し合いになります。
具体的には家庭裁判での調停になります。
家庭裁判所の調停委員が間に入って話し合いすることができます。

 

詳しくは家庭裁判所のHPに書かれています。

 

https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_07_12/index.html

 

ご自身で申し立てることも可能ですが…
個人的には弁護士さんに依頼することをお勧めします。
行政書士は調停に関わることが出来ない為。
(弁護士法、行政書士法の絡みがあります)
弊所にご相談があったときは、知り合いの弁護士先生にお繋ぎいたします。

 

また調停申立書には色々と記載事項があります。
ご自身で出来ないことは無いですが、弁護士さんに相談した方がスムーズに進みます。

 

以上が不公平・不平等な遺産分割協議の提案を受けた時でした。
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

この記事を書いた人

 

行政書士やまだ事務所 所長

行政書士 山田 和宏

 

日本行政書士会連合会 13262553号

大阪府行政書士会 6665号

申請取次行政書士(大阪出入国在留管理局長承認)

大阪府行政書士会 国際研究会会員

大阪府行政書士会 法人研究会会員

 

【適格請求書発行事業者】

インボイス登録済

番号:T1810496599865

 

【専門分野】

相続手続き(相続人調査、相続財産調査、遺産分割協議書、各種名義変更)

終活支援(遺言書作成、任意後見制度など)

国際結婚や永住許可など身分系在留資格のサポート

年間相談件数は、500件を超える。

 

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